
【糸満】紛争や災害を乗り越えた地域で絵を描き、平和のメッセージを発信する世界的アーティストSAYPE(セイープ)さん(33)=フランス出身=が25日、平和祈念公園(糸満市)で、幅200メートル、長さ20メートルの巨大な地上絵「壁を越えて」を完成させた。
日本での制作は初めて。21日に着手し、人と人が腕を強く握り合う構図を、木炭とチョークが主原料の塗料をスプレーで芝に吹き付ける手法で描いた。腕時計の表示は「慰霊の日」を意味する6時23分を示している。
過酷な地上戦を経験した沖縄から学び、平和を発信しようと同地を選んだSAYPEさん。「平和はそこにあるものではなく、つくり上げるもの。戦争を知らない、沖縄の若い世代にも戦争の悲惨さを伝えることが大事だ」と語った。地上絵は5月上旬まで観覧できる。(岩切美穂)
https://www.youtube.com/watch?v=/XAzWR8F_4Xw