希羽ちゃん、無事移植 米で心臓手術、経過良好


この記事を書いた人 志良堂 仁
心臓移植手術当日の翁長希羽ちゃん=5日、ニューヨークのコロンビア大病院(家族提供)

 心臓の働きが低下する拡張型心筋症と診断され、移植手術を受けるため1月中旬に米国に渡った浦添市の翁長希羽(のあ)ちゃん(1)が、現地時間の5日夕方からニューヨークのコロンビア大学病院で移植手術を受け、無事終了した。

 「のあちゃんを救う会」によると、胸の傷口を閉じる手術も9日夕に終わり、現在は集中治療室(ICU)で人工呼吸器を付けている。関係者が意識の回復を待っているが、術後の経過は良好で容体も安定しているという。4日夜、臓器提供者(ドナー)が見つかったとの連絡を受け、5日夕から6日未明まで約9時間かけて移植手術が行われた。
 麻酔が切れるまで3日ほどかかると言われており、体力の回復を見た上でICUから一般病棟に移る。検査、リハビリなどで約半年は入院が必要とみられる。沖縄に帰る時期は未定。
 希羽ちゃんの父司さん、母涼子さんは「米国に来てから調子を崩し心配な日が続いていたので、予想以上に早い移植となり安堵(あんど)している。新しい心臓と出会い、希羽が病院のベッドを出てこれからどのように成長していくのかとても楽しみです。ドナーの方の冥福をお祈りするとともに、ご支援くださった皆さまに心から感謝申し上げます」とのコメントを発表した。
 米国での手術費用など3億2千万円を集めるため救う会が発足し、募金活動を開始した。ことし1月15日時点で3億6553万円に上っている。