沖縄県宜野湾市の普天間第二小学校(喜屋武悦子校長)の児童を元気づけるため日本青年会議所(JC)沖縄地区協議会が企画したイベントが開かれた25日午後、米軍普天間飛行場から頻繁にヘリコプターが発着した。学校側はグラウンドで雪遊びを楽しむ児童に避難を指示し、少なくとも5回イベントが中断した。児童の笑い声もヘリのごう音に幾度もかき消された。
イベントが開かれていた午後1時40分ごろ、窓落下事故を起こしたCH53E大型輸送ヘリが同小上空付近を飛行。「ヘリが飛んできます。すぐに避難してください」という放送が校内に流れ、雪に集まった子どもたちがテントに避難した。その後も約10分に一度、米軍ヘリが接近し、イベントが中断した。
イベントに先立ち、JCと学校側は事前説明を行い、米軍ヘリが飛行した際の避難方法を記した用紙を配った。喜屋武校長は「子どもたちの笑顔を守るためにも米軍機は小学校上空を飛行しないことを守ってほしい」と訴えた。イベント後、知念春美教育長は「一日も早く普天間飛行場を返還し、劣悪な環境を改善してほしい」と求めた。4月から同小に入学する子がいる女性(38)は「こんな状況では何度も授業を中断されるんじゃないか」と語った。
この日の米軍ヘリの小学校上空通過について、沖縄防衛局は「現場の監視員や動画を確認したが、小学校上空の飛行は確認できなかった」と本紙に語った。