部品落下「現場視察を」 外務省に、保育園父母ら


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 昨年12月に米軍機の部品カバーが沖縄県宜野湾市の緑ヶ丘保育園に落下した問題で、保護者や卒園生らでつくる「チーム緑ヶ丘1207」のメンバーらは25日、那覇市の外務省沖縄事務所に川村裕沖縄担当大使を訪ね、原因究明と園上空の米軍機飛行禁止を求める陳情書を手渡した。保護者らは大使の保育園視察も要請した。

 落下から半年が経過しても原因が明らかにならず、米軍機が園上空を飛行し続けていることから、チーム緑ヶ丘1207は改めて関係機関を回り要請している。宮城智子会長は25日の要請で「半年たって状況は全く変わっていない。なぜ子どもたちの命が危険にさらされないといけないのか。国同士で約束した、人口密集地を避ける飛行ルートさえ守れないのは不思議だ」と訴えた。

 川村大使は「県警など関係機関が調査している。地域住民の安全確保が第一だ。理解が得られなければ日米安全保障体制を維持できない」と答えた。園への視察に即答を避けた。

 神谷武宏園長は、園上空を飛行する米軍大型ヘリコプターCH53Eや垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの動画を見せ「何もなかったかのように上空を飛行する。これが日常だ。落下させたことを認め、園上空を飛ばないようにしてほしい。外務省としても訴えてもらいたい」と語った。