故郷一歩一歩 彩る衣装、音楽 前夜祭パレード


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「アロハ」と声を掛け合いながら行進するハワイ沖縄連合会の会員ら=12日、那覇市の国際通り

 世界各国の旗が揺らめき、それぞれの民族衣装に身を包んだ県系人らが12日、那覇市の国際通りを埋め尽くした。第5回世界のウチナーンチュ大会前夜祭パレードで、ハワイの県人会のトップグループは、鮮やかなハワイアンドレスに身を包み、各所でウクレレに合わせフラを披露した。

笛と打楽器でサンバのリズムを刻み、さながらリオのカーニバルを演出したのは、今大会最も参加者が多いブラジル県系人。エルビス・プレスリーそっくりの格好をした米国県系人も現れるなど、通り一帯はお祭りムードに包まれた。沿道に集まった大勢の県民らは、各国の小旗を振りながら「お帰りー」と拍手で出迎え、ウチナーンチュとしての誇りをかみしめた。

<ハワイ>「エキサイティング」
 ハワイ沖縄連合会は約300人がパレードに参加。それぞれ「NAGO」「ITOMAN」など先祖の出身地を記したのぼりを掲げ、自らのルーツを誇るように行進した。
 琉球古典安冨祖流音楽研究朝一会ハワイ支部の面々は三線を弾きながら「イチャリバチョーデー、メンソーレ」と歌った。ほかの国の県人会も三線の音に合わせて手拍子を打ち、ウチナーンチュの血が流れていることを感じさせた。
 行列の先頭でハワイの旗を持っていた末川ダスティンさん(22)は「沖縄を訪れるのは初めてだけど、とてもエキサイティング。滞在中は三線や踊り、いろんな文化を楽しみたい」と期待に胸を膨らませていた。西原町出身の1世、比嘉春子さん(73)は「大会を開いてくれて感謝している」とほほ笑んだ。