障がい者に乗馬を 沖縄普及、県に要請


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「障がい者乗馬啓発の旅」の一環で乗馬を体験する、おきなわ工房の利用者ら=8日、県庁中庭

 障がいのある人が乗馬を活用することの利点について知ってもらおうと「沖縄 障がい者乗馬啓発の旅」の一行が8日、県庁を訪れた。一行は「NPO青い風牧場 馬とふれあう会」(横浜市、中田順寿=まさとし=会長)のスタッフと馬2頭。障がい者乗馬の普及・啓発への協力を求める要望書を県に提出したほか、体験乗馬も行われた。

 視線が高くなり高揚感が生まれる点やバランス感覚が養われる点、癒やしが得られる点など、乗馬は障がい者に身体的、精神的な効果があるという。海外では認知度も高いが、日本ではまだ普及が図られていないことから、同会は2006年から毎年「啓発の旅」で全国各地を訪れている。沖縄には初めて訪れた。
 この日、県庁中庭でセレモニーがあり、旅の実行隊長の塚本雅弘さん(24)と県障害保健福祉課の金城弘昌課長がそれぞれ馬に乗った。塚本さんは「障がい者乗馬」活動の普及活動への協力を県に求めたいとして金城課長に要望書を手渡した。これに金城課長は「きょうを契機に協力していきたい」とあいさつした。
 引き続き障害福祉サービス事業所「おきなわ工房」利用者たちが乗馬を体験した。新垣佳子さん(36)は「初めて馬に乗って、ちょっと怖かったけど、馬はかわいい」と話し、島袋善行さん(29)は「気持ち良かった」と笑顔を見せた。