神女の家巡り祈願 宮古の伊良部、仲地集落


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旧正月に祈りをささげるユヌンマの狩俣初枝さん(右端)ら=11日午前8時40分ごろ、宮古島市伊良部伊良部

 【伊良部島=宮古島】宮古島市伊良部の伊良部集落と仲地集落で旧暦1月2日に当たる11日、旧正月を祝う行事が行われた。集落内の女性ら40人以上が神女「ツカサ」の家を巡り、繁栄を祈った。

 同市伊良部とその分村の仲地の両集落では、毎年旧暦1月1日に神に年明けを報告し、2日にツカサの家を巡るという。ツカサは最高位の「ユヌンマ」、乗瀬(ヌーシ)御嶽の「乗瀬のツカサ」、仲地集落の「仲地のツカサ」の3人。数え55~65歳の女性から選ばれる。
 11日午前8時ごろから、両集落のツカサ経験者の女性らが、ユヌンマの狩俣初枝さん(59)宅に集まった。食べ物を供え、神をたたえる歌「神(かん)ナーギアーグ」を歌った後、線香をたいて祈りをささげた。最後は豊年歌を歌いながら笑顔で踊った。