「琉球処分」研究たたえ 金城氏に東恩納寛惇賞贈る


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第30回東恩納寛惇賞贈呈式で琉球新報の富田詢一社長(右)から賞状を受ける金城正篤氏=1日、那覇市泉崎の琉球新報ホール

 第30回東恩納寛惇賞(主催・琉球新報社、後援・第一書房)の贈呈式が1日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで行われた。

「中琉関係史研究」などで優れた業績が認められた琉球大学名誉教授の金城正篤氏(78)=糸満市=に、琉球新報の富田詢一社長から賞状とトロフィー、賞金、第一書房から10万円相当の図書目録が贈られた。
 金城氏は、1972年の「日本復帰」前後において、沖縄近代史研究をけん引し、特に「琉球処分」研究を前進させた。県が刊行を進めている「歴代宝案」の編集委員長として活躍。地域史研究の分野でも貢献した。富田社長は「過去に指摘されたように『琉球処分論』は、まさに未完の課題であり、現在の沖縄が抱える問題にも通じるテーマ」と金城氏の研究成果をたたえた。