琉球新報創刊120年を記念した薪(たきぎ)能「幽玄への誘い―心より心へ―」(琉球新報社、観世流・坂井清音会沖縄支部、NPO法人白翔會主催)が14日、浦添市の国立劇場おきなわで行われた。
雨天のため予定を変更し、屋内で行われたが、観客は至高の芸を堪能した。
14日に上演された能「土蜘蛛(つちぐも)」は、源頼光と家臣が蜘蛛の精霊を討伐する物語。重要無形文化財総合指定者の坂井音重さんが蜘蛛の化身の僧を演じた。手から次々に糸を繰り出す僧に頼光が刀で応戦する場面など、緊張感あふれる舞台で魅了した。
併せて上演された狂言「昆布売」は、大名とその太刀を無理やり持たされた昆布売りのやりとりが笑いを誘った。15日は、野村萬斎さんらによる狂言「附子(ぶす)」や能「安達原」が上演される。