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【名護】米軍普天間飛行場の名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部への移設計画で、沖縄防衛局は早ければ16日にも海底ボーリング調査に向けた単管足場(やぐら)の設置など関連作業を開始する方向で調整に入った。
辺野古崎の調査地点の周辺で、施工区域を示すブイ(浮標)やフロート(浮具)の設置作業を14日にも開始する。作業進ちょく状況や気象条件でずれ込む可能性もあるが、首相官邸側の意向もあり、作業を急ぎたい考え。
沖縄防衛局は12日、ブイやフロートのほか、海底ボーリング調査で重りに使用するとみられる大型のコンクリートブロックも基地内に搬入した。工事を警戒する海上保安庁はゴムボートを27隻に増強、沖合には巡視船6隻が停泊し、海上保安官が海域を視察するなど、今週にも予定される海域作業を前に準備が着々と進められた。
コンクリートブロックは1メートルほどの直方体で輪っかが付いたもの、穴や突起のあるものの2種類があり、確認できただけで十数個が辺野古崎の兵舎解体作業現場横に運び込まれた。
コンクリートブロックは、ブイやフロート、ボーリング調査で使用するスパット台船の重りとなる「アンカーブロック」の役割を果たすとみられる。
県が一部開示した新基地建設に向けた海底ボーリング調査の協議書では、スパット台船を調査地点までえい航しアンカーで安定させて固定。ダイバーがサンゴや藻場に影響のない場所に設置すると記載されている。海域での警戒に当たる海保は同日午前9時すぎ、シュワブ沿岸部に設置された浮桟橋にゴムボートを追加搬入した。前日までは10隻だったが、少なくとも27隻に増強された。
この日は桟橋のある沿岸部で作業がなく、反対する住民の監視船が抗議の声を上げ、浜まで数十メートルの距離に接近しても海保は出動しなかった。