辺野古沖ブイ設置 埋め立て初の海上作業


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 沖縄防衛局は14日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に向け海底ボーリング調査に先立ち、立ち入り制限の境界を明確化するための浮標灯(ブイ)と浮具(フロート)の設置作業を開始した。

政府は本年度内に埋め立て本体工事を着工する方針で、工事に向けた本格的な海上作業に着手した。調査区域を明確化するための海上作業は初めて。移設に反対する市民らの海上での抗議行動を排除する狙いがあるとみられる。ボーリング調査に使用するスパット台船は、すでにキャンプ・シュワブに搬入されており、ブイ設置作業が順調に進めば17日に掘削調査を開始する予定。14日はこれまでで最大となる300人以上の市民らがキャンプ・シュワブのゲート前に集結し、抗議の声を上げた。
 防衛局は移設予定地に隣接するキャンプ・シュワブから作業船を出港させるため、シュワブ沿岸部に7月下旬に浮桟橋を設置した。台風の接近で一時撤去したが、今月11日に再設置し、海上作業の準備を進めていた。14日は市民らが18艇のカヌーを出して抗議活動を展開したが、海上保安庁がゴムボートなどで設置作業場所に接近しないよう警告し、市民らを事実上排除していた。巡視船や警戒船を含めると計約75隻が辺野古沖で警戒に当たった。
 ブイ設置作業は15日ごろまで継続する予定だ。

海底ボーリング調査に向け、立ち入り制限のため設置されたフロート=14日午後1時40分、名護市辺野古沖(ヘリから花城太撮影)
キャンプ・シュワブ沖の臨時制限区域