辺野古埋め立て 掘削作業に着手 きょうから本格化


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海上に設置されたスパット台船で掘削調査の準備をする作業員ら=17日午後5時10分、名護市辺野古のキャンプシュワブ沿岸(毎日新聞ヘリから、山城博明撮影)

 沖縄防衛局は17日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた海底ボーリング調査に使用するためのスパット台船をキャンプ・シュワブ沿岸部に設置し、掘削調査に着手した。大浦湾内の浅瀬で予定していた1カ所目の掘削調査の準備が整った。

18日に掘削調査を開始する方針。辺野古沖で掘削調査のための足場を設置するのは、市民らの反対運動などで最終的に作業が中止された2004年以来となる。
 ボーリング調査はシュワブ沿岸部から開始し、徐々に範囲を広げる。調査ポイントは埋め立て部分約160ヘクタールの外縁をほぼ等間隔で囲い、陸側の海域でも複数箇所で実施する予定。
 防衛局は同日早朝、シュワブに搬入していた小型のスパット台船を浅瀬部分でクレーンを使って組み立てた後、漁船で浮具(フロート)内の掘削地点付近へ移動した。台船の中央にはボーリング機が設置されていたほか、周辺にははしごやパイプなどの資材が積まれた。台船への進入防止のためとみられるネットも設置された。フロート内では警戒船や海上保安庁のゴムボートが警戒に当たった。
 スパット台船は、支柱の位置を調整することで台の高さを調整できる構造になっており、17日の作業でも台部分を上下させるなど調整が行われていた。18日にも実施する掘削調査に向けた最終確認をしていたとみられる。台船の周辺には汚濁防止膜とフロートを設置した。さらに大浦湾側の沿岸部に設置された浮桟橋近くの砂浜には別のスパット台船が搬入されており、辺野古漁港側の沿岸部での掘削調査に向け、18日以降組み立て作業が行われるとみられる。