政治

翁長知事、民意背に毅然 農相、県指示効力停止

 林芳正農相が30日、翁長雄志知事の作業停止指示の効力を一時執行停止すると決定した。日米関係への影響などを挙げ「指示は無効」とする政府側に対し、「民意に寄り添い、腹を据えて対応していく」と辺野古新基地阻止の意思をあらためて示した翁長知事。

識者らも「地方自治を無視している」「声を上げれば押しつぶすという国の態度は明らか」と、今回の決定の問題点を指摘する。新基地建設に抗議行動を続ける市民や沖縄戦体験者らは、農相の決定に「これで法治国家と言えるのか」と、反発の声が上がった。
 「民意に寄り添いながら腹を据えて対応していきたい」―。30日午後5時すぎ、知事室前に集まった記者団に対し、翁長雄志知事は毅然(きぜん)と言い切った。辺野古新基地建設をめぐり、林芳正農相が作業停止指示の「一時執行停止」を決めたが、翁長知事は淡々とした口調ながらも、言葉に決意をにじませた。
 農相の決定を受け翁長知事は、当初予定していた午後の日程をキャンセルし対応を協議。記者団への質問に答える「ぶら下がり取材」に応じた。
 知事室前にはテレビカメラ12台が並び、約40人の記者が集まった。翁長知事は終始表情を崩さず、言葉を選ぶように記者団の質問に答えた。農相の決定に「審査が公正公平に行われたのか理解できず残念」としたが、岩礁破砕の許可取り消しに関する質問には「個別的なことについては軽々に答えられない」と手の内を明かさなかった。一方で「名護市長選、知事選、衆院選で県民の民意ははっきりと示されている」と正面を見据え、新基地建設反対の民意をバックに政府に対応していく姿勢をあらためて強調した。