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破砕許可取り消し、知事「十二分にある」 弁明書で申し立て却下要求

沖縄防衛局に対する作業停止指示の正当性を主張する弁明書を農相に送付し、記者会見で岩礁破砕許可の取り消しについて「十二分にあり得る」と述べた翁長雄志知事=22日午後2時40分ごろ、県庁

 米軍普天間飛行場の辺野古移設に伴う海底作業の停止指示を出していた県は22日、停止指示を不服とした沖縄防衛局の申し立てを却下するよう求める弁明書を林芳正農相に発送した。翁長雄志知事は同日午後、県庁で記者会見し、県が求める裁決のめどとして1カ月を示し「早めに、防衛局の申し立てを棄却する公平公正な判断をしてもらいたい」と述べた。

農相の裁決は1カ月から1年程度かかるとみられる。一方、翁長知事は海上作業の根拠となっている県の岩礁破砕許可自体を取り消す可能性は「十二分にある」と述べ、今後の国の対応次第では、許可を取り消す可能性を重ねて示した。
 弁明書の提出は23日が期限だった。林農相は3月末時点で裁決期間の「めどは申し上げる段階にない」としている。農相が審査している間、県の作業停止指示の効力は一時停止となる。
 弁明書で県は、沖縄防衛局が申し立てた審査請求は一般国民が行政機関の処分を受けた場合に利用する制度だと主張した。その上で国の機関である防衛局が「私人」として同じ国の機関(農相)に審査を求めるのは「不公平」な手続きだとして「審査請求自体が成立し得ない」と指摘した。県に不服がある場合、第三者である司法による審査を定めた代執行手続きを取るべきだと求めた。
 防衛局が「私人」と言えない理由について(1)防衛局は日米地位協定に基づき工事のための臨時制限区域を提供している(2)防衛局の工事船舶は「基地行政」という「固有の立場」の下、「一般の私人」には立ち入りできない制限区域に立ち入っている-などを挙げた。
 防衛局の請求が成立した場合も(1)最大45トンのコンクリート製構造物の設置は県の許可を必要とする岩礁破砕に該当し得ることは明白だ(2)臨時制限区域の外周約10キロに数十個のコンクリート製構造物を設置する行為を軽微とするなら、水産資源の保護培養、漁場秩序の確立という法の趣旨を軽視するものにほかならない-などと主張した。