復帰43年、知事「近づこうとしても本土が寄せ付けない」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
記者会見で「沖縄の心」について述べる翁長雄志知事=15日、県庁

 翁長雄志知事は15日、県庁で定例会見を開き、復帰43年を迎えたことに関連して「沖縄の心」について問われ、2013年の「建白書」東京要請行動を挙げ「私たちが本土の側に近づこうとしても、寄せ付けないのではないかと感じるところがあった」と述べた。

 一方で、辺野古基金で県外からの寄付件数が多いことや、全国世論調査で辺野古移設反対が多数を占めていることに触れ「あらためて本土と沖縄の絆をつくり上げられるかが大事だ」と述べた。
 日本復帰43年を迎えることに「本土並みを合言葉に、県民の努力で勝ち取った復帰だったが、真の民主主義の実現など県民が強く望んだ形にはなっていない」と述べた。
 安全保障関連法案の閣議決定について「中谷防衛大臣は沖縄に基地を置く理由で中国を挙げていた。(関連法では)中東など地理的制約がない日米同盟となる。何かことがあると、中軸となる基地がある沖縄が狙われないか」と危機感を示した。
 訪米行動については「ワシントンDCでは国防総省、国務省の次官補、次官補代理らの要職と会う手はずになっている」と述べ、米政府高官との面会予定を明らかにした。
 日本外国特派員協会での会見については「沖縄側の気持ちや私が日米安保体制を理解していることを伝え、沖縄の理不尽な在り方を話す。国外にも発信してもらえたらありがたい」と述べた。