知事帰沖「国際社会動きだす」 新基地阻止、歓迎市民に決意


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集まった県民と一緒にガンバロー三唱する翁長雄志知事(右)=24日午後7時5分、那覇空港

 スイスの国連人権理事会総会で演説した翁長雄志知事が24日夜、帰沖した。那覇空港到着ロビーには島ぐるみ会議のメンバーら約70人が出迎え、国際社会で沖縄の基地問題を訴えてきた翁長知事をねぎらった。

翁長知事は「国際社会の中で基地問題を見てもらうということが大きく動きだそうとしている。いろんな分野の方と力を合わせて頑張っていきたい」と県民を前にあいさつした。
 「お疲れさまー」。鳴り響く指笛と拍手に出迎えられた翁長知事。ロビーに集まった県民が手に持つ「にふぇーでーびる(ありがとう)翁長知事」の横幕を目にすると、長旅による疲れの色を濃く見せていた顔に笑みを取り戻し「どうも」と声を上げ、手を振って歓迎に応えた。
 翁長知事は「(国連に)行くときも激励してもらい、勇気百倍で行ってきた。めったにメールを送ってこない妻からも『沖縄の70年分を背負って、頑張れ』と国連までメールが届いていた」と多くの人に背中を押され、国連演説に臨んだことを明かした。その上で「(国連演説が)国際社会の中で基地問題を見てもらう第一歩となった」と意義を強調した。
 「よく訴えてくれた、と知事に伝えたくて」。週3回の頻度で名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前を訪ねる豊見城市の知念栄子さん(71)は出迎えた理由を語った。「私たちが思っていることを2分のスピーチに込めて、国連で堂々と言ってくれた」と知事演説を評価した。
 そのほか、県議会与党会派の代表らや稲嶺進名護市長、名護市議会与党市議も駆け付け、翁長知事の帰任を喜んだ。