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台風時の沖縄アリーナ、本部町役場での対応に評価の声 在宅酸素の電源確保、SNS周知


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在宅酸素療法をしている男性が使用した個室=8日、沖縄市

 台風6号が接近した1~6日、全市町村で最大111カ所の避難所が開設された中で、本部町役場や沖縄市の沖縄アリーナでは酸素濃縮器の使用や専用バッテリーの充電にも対応した。災害医療の関係者からは、一般避難所に在宅酸素療法療養者が避難しやすい態勢をつくったことや、SNSを使用して周知したことに評価の声が上がった。

 沖縄市防災課によると、沖縄アリーナには、在宅酸素療法を続ける男性2人が自宅が停電したため避難し、非常用電源が使える個室を利用したという。

 沖縄市では避難所に指定された同市体育館で停電が続いたため、防災機能が備わっている沖縄アリーナを3日から避難先として活用した。市は本年度中にも地域防災計画を更新し、同アリーナを正式に避難所に指定する予定。

 本部町では停電が続いたため、非常用電源がある役場に避難所を集約し、酸素濃縮器用の電源などを用意したという。県災害医療コーディネーターの出口宝医師は「他市町村も参考にしてほしい」と語った。
 (古川峻、嘉陽拓也)