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伝統行事のない“新興住宅地” マグロ解体ショーで住民交流 豊見城の上田山川自治会


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マグロを解体する新垣等さん(左)と、見守る上田山川自治会の子どもら=7月29日、豊見城市上田

 【豊見城】豊見城市の上田山川自治会は7月29日、マグロ解体ショーを住宅街駐車場で開催した。自治会青年部員らが約30キロのキハダマグロを手際よく解体すると、会場からはどよめきや歓声が上がった。ショーには地域住民ら約80人が参加した。解体後に中落ちが配られると瞬く間に行列ができ、住民らは笑顔を見せながらマグロに舌鼓を打った。

 マグロを解体したのは新垣等さんら青年部のメンバーで、動画投稿サイト「ユーチューブ」を参考に本番に臨んだ。本職でないにもかかわらず、解体は30分ほどで終了し、中落ち以外の部位は参加者が持ち帰った。

 上田山川自治会は市上田の丘陵地の斜面に広がる住宅街で、48年前に新興住宅地として開発された。歴史が浅く伝統行事がないため、自治会が積極的にさまざまなイベントを企画している。解体ショーもその一つで、昨年に続き2回目の開催。

 自治会長の仲程一さん(37)は「運営もマグロの解体も子どもたちのお父さんやお母さんが担っている。子どもたちには地域の人たちが頑張っている姿を目に焼き付け、きょうの日を思い出にしてほしい」と語った。

 マグロショーに初めて参加した波平優さん(10)は「マグロは大好きだけど、マグロそのものを見るのは初めてでびっくりした。中落ちがめちゃくちゃおいしい」と笑顔を見せた。新屋碧さん(11)、花さん(9)姉妹は口をそろえて「きょうのマグロはとってもおいしい。またマグロの解体ショーをやってほしい」と語った。
 (吉田健一)