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防錆施設整備で騒音や悪臭改善求める  嘉手納町長が防衛相に要請


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浜田靖一防衛相(右)に要請書を手渡す當山宏嘉手納町長=24日、防衛省

 【東京】米軍嘉手納基地の元駐機場「パパループ」での防錆(ぼうせい)整備格納庫建設計画を巡り、沖縄県嘉手納町の當山宏町長は24日、防衛省に浜田靖一防衛相を訪ね、安全性に関する懸念払拭を求めた。特定防衛施設周辺整備調整交付金(9条交付金)の増額などを要請し、騒音や悪臭問題の改善も訴えた。浜田氏は「誠心誠意対応していきたい」と答えた。

 防錆整備格納庫の移設計画について町は見直しを求めていたが、日米両政府は協議の末に現行計画を変更しないことにした。當山町長が見直し要求を取り下げて以来、初めての要請活動となった。

 9条交付金を巡って防衛省は4月、算定根拠に、航空機による騒音や悪臭の程度を追加した。當山町長によると、交付金の増額は例年、要請しており、今回の要請活動で具体的な回答はなかった。

 一方、當山町長は要請後、取材に応じ「何らかの配慮をしてくれるんじゃないか」と語った。

 そのほか(1)夜間・早朝の騒音発生を規制する航空機騒音規制措置の厳守(2)住宅地に近いパパループの使用禁止(3)外来機の飛来禁止(4)悪臭の原因となっている早期警戒管制機E3の駐機場所を住宅地から遠ざけること―などを求めた。

(明真南斗)