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野村さん代表審査委員 写真甲子園、沖縄県関係者で初


野村さん代表審査委員 写真甲子園、沖縄県関係者で初 写真甲子園の代表審査委員に就任した野村恵子さん(左)と菊地伸町長=13日、那覇市の琉球新報社
この記事を書いた人 Avatar photo 当銘 千絵

 北海道東川町を舞台に全国の高校生が写真の腕前を競う全国高校写真選手権大会「写真甲子園」の代表審査委員に、県内在住の写真家・野村恵子さんが就任した。沖縄の関係者が同大会の審査員を務めるのは初めて。13日、大会を主催する東川町の菊地伸町長と琉球新報社の取材に応じた野村さんは「技術を磨くことはもちろんだが、それぞれの生徒が作品づくりを通して、自分たちの地元の歴史や良さを再認識できる大会にしていきたい」と抱負を述べた。

 今回、1994年の第1回大会から30年にわたり審査委員長を務めていた写真家の立木義浩さんが引退したことに伴い、後任として2024年の第31回大会から野村さんが代表審査委員に就任することになった。

 野村さんは神戸市出身。大阪の専門学校を卒業後に渡米して撮影技術を磨いた。1999年に沖縄をテーマにした写真集「DEEP SOUTH」を発表し、日本写真協会新人賞や東川賞新人作家賞を受賞した。現在、沖縄を拠点に創作活動を行いながら、非営利の写真教育団体「New Photographer’s Okinawa」の代表を務め、後進の育成にも尽力している。

 菊地町長は、沖縄は写真文化が盛んで毎年、同大会でも県出身者が活躍していると指摘し、野村さんについては「自身なりの指導や言葉で子どもたちと向き合い、大会を盛り上げてほしい」と期待を寄せた。

 今年の写真甲子園は22日から初戦審査の応募作品を受け付けている。5月16日必着。ブロック審査は6月、本戦は7~8月。詳細は公式ウェブサイトを参照。

 (当銘千絵)