prime

内外の脅威に備えろ! 企業のセキュリティ戦略 <けいざい風水>


内外の脅威に備えろ! 企業のセキュリティ戦略 <けいざい風水>
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 デジタル化やDXが進む中、オンラインでビジネスを展開する機会が増えていますが、同時にサイバーセキュリティーの脅威も進化しています。2022年の総務省調査による62.4%の企業が過去1年間に何らかの被害があったと回答し、21年より増加しています。データ漏洩(ろうえい)やサイバー攻撃から身を守るためには適切な対策を講じることが不可欠です。重要なポイントを五つご紹介します。

 (1)従業員教育とトレーニング。従業員への研修や定期的な訓練を通じて、怪しい詐欺メールや悪意のあるリンクに惑わされないよう意識を高めます。(2)アクセス保護の強化。強力なパスワードや二要素認証の導入でセキュリティーを強化します。また利用者に必要な権限のみを与えることで内部からの侵害リスクを最小限に抑えます。(3)ソフトウェアやシステムの管理。定期的なアップデートやセキュリティーパッチを適用し、脆弱(ぜいじゃく)性対策を行います。(4)ネットワークのセキュリティー強化。ファイアウオールを設置し不正アクセスを防ぎます。また信頼性の高いセキュリティーソフトを使用してウイルスを検知・隔離します。(5)インシデント対応計画。不測の事態が起きた場合の対応を事前に計画しておくことで、迅速かつ効果的に対応でき、被害を最小限に抑えられます。

 サイバー攻撃で被害が発生した場合は多額の損害が発生する可能性がある他、自社のみならず取引先の業務が停止する恐れもあります。進化する脅威からビジネスとデータを守るために、サイバーセキュリティー対策の実施や見直しを検討してはいかがでしょうか。

(沖縄銀行システム部調査役 砂川綾乃)