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沖縄の企業倒産、4年ぶり増 2023年度上半期は前年の2倍に 小規模中心に破綻増 東京商工リサーチ沖縄


沖縄の企業倒産、4年ぶり増 2023年度上半期は前年の2倍に 小規模中心に破綻増 東京商工リサーチ沖縄
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 東京商工リサーチ沖縄支店が2日発表した2023年度上半期(4~9月)の県内企業倒産(負債総額1千万円以上)件数は、前年同期比で倍増の22件、負債総額は同約2.5倍の21億4600万円だった。小規模企業を中心に破綻が増え、件数は4年ぶりに増加した。コロナ関連の倒産は14件だった。前年同期比で倍増となった。

 9月は6件、負債総額7億7100万円で、それぞれ前年同月比6倍、約9.2倍に増加した。2020年に事業を停止した名護市のレストランを経営していた新風(同市、負債総額3億7700万円)と、レストランに併設され、建物の老朽化などから19年に閉館となっていた結婚式場運営の名護出雲殿(同1億9千万円)が特別清算するなど6社が破綻した。うちコロナ関連倒産は4件だった。

 23年度上半期発生の22件のうち、21件が従業員10人未満の小規模企業だった。倒産抑制に各金融支援の効果が続いているが、賃上げや物価高への対応が求められる中で、同支店は「価格競争力の弱い小規模零細企業の倒産や廃業が懸念される」と指摘した。

 (謝花史哲)