旧「沖縄しいたけ田中」、特別清算開始へ 産地偽装で信用低下、経営悪化


旧「沖縄しいたけ田中」、特別清算開始へ 産地偽装で信用低下、経営悪化 「沖縄しいたけ田中」の工場に並んでいた自社製品=2022年9月、恩納村
この記事を書いた人 Avatar photo 謝花 史哲

 東京商工リサーチ沖縄支店は1日、産地偽装問題などで経営が悪化した恩納村の「沖縄しいたけ田中」を経営していた山田管財(東京、田中未一郎社長)が東京地裁より特別清算の開始決定を受けたと発表した。原因は信用低下。決定は10月20日付で負債総額は約1億円。

 2022年9月までに、恩納村で生産していた同社のプライベートブランド「王美凛茸(おうびりんだけ)」などのシイタケ生産が需要に追いつかず、宮崎県産のシイタケを混入し産地を偽った状態で販売したことが判明した。

 同支店によると、採択されていた同村のふるさと納税返礼品からも取り下げられた。その後、産地偽装のない体制を発信したが、全面的な信用回復には至らなかった。社名を変更し、23年4月ごろまでに事業譲渡して清算手続きを進めていた。

 (謝花史哲)