琉球料理伝承人らが手掛けるランチメニュー一品のみを提供する琉球料理店「くにんだ那覇本店」が12日、那覇市の国際通りにオープンする。沖縄の食文化の進む道を探る意味合いから「新しい沖縄の食路を創る」をテーマに、現代的な空間で伝統的な琉球料理を提供する。
メニューはジューシーやイナムドゥチ、ラフテーなど13品で構成する「うとぅいむち御膳(税込み3500円)」のみ。当面は午前11時から午後3時まで。営業時間やメニューを限定する代わりに、きめ細かい接客マニュアルの作成などを徹底し、沖縄の「うとぅいむち(おもてなし)」の精神を感じてもらいたいとしている。
東京都を拠点に広告代理業などを営むエクレレ社が運営。同社の照屋逸郎代表は「伝統的な琉球料理になじみがない県民も多い。若い世代や県外、海外からの観光客にも気軽に琉球料理を味わってもらえる場所を作りたい」と意気込んだ。
照屋代表を中心に30~40代の若手クリエーターやスタッフが中心となって運営し、沖縄の歴史と伝統を守りつつ、新たな感性や流行を取り入れる。
料理の監修を手掛けた琉球料理保存協会の真栄田貞子理事は「若い世代が琉球料理に関心を持ち、魅力を広めるために努力してくれることはとても頼もしい」と述べた。
(普天間伊織)