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沖縄海邦銀行は減収増益 事業貸し出し堅調


沖縄海邦銀行は減収増益 事業貸し出し堅調
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 沖縄海邦銀行(新城一史頭取)が9日発表した2023年4~12月期連結決算(対象子会社2社)は、売上高に当たる経常収益が前年同期比2%減の93億1700万円、経常利益が4・8%増の19億9700万円で減収増益だった。純利益は17・7%減の13億3100万円。経費減少や手数料収入の伸びが増益に寄与した。本業の貸出金利息収入は減ったが事業者向けの貸出残高は過去最大だった。

 銀行単体の経常収益は2・1%減の92億9200万円、経常利益は4・3%増の20億400万円、純利益は18%減の13億3600万円。

 本業のもうけを示すコア業務純益は11・4%増の16億7200万円。行員の定年退職に伴う人件費減や前年計上したシステム更新費の反動減など、経費圧縮が利益を押し上げた。不動産関連などローンの実行手数料が増え、これらを含む「役務取引等利益」は前年を上回る実績だった。

 貸し出しは残高の約8割を占める事業者向けが順調で、過去最大の残高を積み上げた。一方、カードローンなど比較的金利が高い消費性ローンが伸び悩み、全体の貸出金利息収入は減少した。

 通期の業績予想は据え置いた。髙良彦行総合企画部長は「全体として一定の評価はできるが、貸出金利息収入を上げられなかったのは反省すべき点と考えている」と説明した。

 (當山幸都)