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「結Lab」で悩み共有、働きやすく 女性有志で研修始動 りゅうせきライフサポート<国際女性デー2024>


「結Lab」で悩み共有、働きやすく 女性有志で研修始動 りゅうせきライフサポート<国際女性デー2024> 女性向け社内研修プロジェクト「結Lab(ゆいらぼ)」に参加したりゅうせきライフサポートの社員ら=2月9日、那覇市小禄の産業支援センター
この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬

 りゅうせきライフサポート(尚諭社長)の女性社員たちが、女性向け社内研修プロジェクト「結Lab(ゆいらぼ)」を始動させている。ガソリンスタンドやカー用品販売、保険事業を主な事業とする同社の女性従業員は全従業員数の約2割。圧倒的に男性が多い環境で、女性が悩みや不安を共有できるようつながり、働きやすい環境づくりを目指す。メンバーは「女性が自信を持って過ごせる企業風土を自分たちの手でつくりたい」と意気込む。

 りゅうせきグループの旧3社が統合して再編された同社は、役員を含む管理職16人のうち女性は1人。全従業員数の649人に占める女性社員は145人で22%。普段は県内各地の店舗で勤務しているため、女性同士で集まるのは難しい。管理職は男性がほとんどで、女性特有の体調不良が続くと「どう思われているか不安」との声もあったが、女性同士で悩みを共有できる場がなかった。

 事務局を務める管理部の國吉乃愛さんらは、研修内容を考案するため外部の研修にも参加し他業種の女性たちと交流を深めた。同じく管理部の瑞慶山清美さんは「女性の声を職場に反映させるには、女性の管理職を増やす必要があると気づかされた」と振り返る。

 ゆいらぼは、自信を持つことが女性たちの昇格試験への挑戦などキャリアアップにつながると分析。女性たちに職場や自身の現状を把握させ、自発的な行動を促す。

 2月9日に那覇市内で開かれた初回には「従業員ら約20人が参加。グループ討論では、子育て中の参加者から「限られた時間でたくさん仕事をこなせるか不安」との声があり、これに対して「人やサービスに頼る」「スキルアップする」とできることをまとめた。

 社内唯一の女性管理職として家庭との両立など自らの体験を講話した山城初美常務は、國吉さんらが自主的に動くのを根気強く見守り「環境を変えるには自ら声を上げる必要がある。自分たちで新しい道を開くために行動する彼女たちの後押しをしたい」と話した。

(慶田城七瀬)