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厚生年金基金 当面継続 加入者12万人に配慮


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 厚生労働省は28日、会社員の厚生年金に上乗せする企業年金の一種「厚生年金基金」を当面存続させる方針を決めた。社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会に示し、了承された。現行法は基金の存廃を3月末までに検討すると定めていた。現在は5基金に計約12万人が加入しており、受給者の権利に配慮した。
 基金は運用に失敗すると、厚生年金の資産にも損失を出す恐れがある。方針では、財政状況が健全なうちに別の企業年金に移るか解散すべきだとの意見が出たと明記。存続は「経過的にとどめる」とし、今後も検討を続けるとした。基金は運用資産を増やすため、厚生年金の一部を国から「代行部分」として預かって運用。ピーク時には1800以上の基金があった。