有料

県出身泉川氏 貿易促進協事務局長に 日中経済交流を推進


県出身泉川氏 貿易促進協事務局長に 日中経済交流を推進 4月から日本国際貿易促進協会の事務局長として、両国の総合的な経済交流促進の舵取りをする泉川友樹さん=29日、都内
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【東京】中国と日本企業の経済交流の橋渡しを担う日本国際貿易促進協会(東京都、河野洋平会長)の理事兼事務局長に、豊見城市出身の泉川友樹さん(45)が4月1日に就任する。27日に開かれた同協会の定時会員総会で決まった。
 泉川さんは、東京、大阪で先行する経済交流の実情を踏まえ、今後は地方への拡大を企図。沖縄について「隣に福建、台湾がある。そこで中華圏、華僑のネットワークと結びつきビジネスをやれば一挙に市場は広がる」と説明。互いの顔が見える交流の促進を提案し、信頼関係を醸成して経済振興の在り方を探る必要性に触れ「沖縄は千載一遇のチャンスがある」と指摘した。
 同協会は中国との取引関係がある国内の航空、商社、メーカー、金融機関など法人が会員を構成。会員企業の訪中や中国側の政府、企業関係者の来日の受け入れる一方、法務コンサルなどの事業も手掛けている。
 両国間の結節点として今年創立70年を迎える。協会では総会で向こう1年、訪中計画をはじめ、両国間の貿易商談会などの開催にも協力していく方針を決めた。
 経済安保の問題などについて泉川さんは「政治的な対話の枠組みをきちっとつくればいい。問題があるから一切交流をしないとなれば、関係は一層悪化する可能性がある」と語り、経済機会の損失を避けるべきとの考えを示した。 (斎藤学)