日銀が1日発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)は、景況感を示す業況判断指数(DI)が代表的な指標の大企業製造業で2023年12月の前回調査から2ポイント下落のプラス11となり、4四半期ぶりに悪化した。ダイハツ工業などトヨタ自動車グループで相次いだ認証不正問題による生産停止が響いた。
大企業非製造業のDIは2ポイント上昇のプラス34と22年6月から8四半期連続で改善し、1991年8月調査以来約33年ぶりの高水準となった。インバウンド(訪日客)需要が好調で、値上げによって収支を改善する動きも進展した。3カ月後の先行きは大企業の製造業、非製造業ともに悪化を見込んだ。中小企業でも値上げが進むとみられるものの、人手不足が深刻化し前向きな企業活動を制約しかねないとの懸念が企業の規模や業種を問わず強まっている。
DIを詳しくみると、大企業製造業は16業種のうち7業種が悪化した。自動車が15ポイント下落し、関連が深い非鉄金属が9ポイント、鉄鋼も3ポイントそれぞれ下がった。
有料
日銀短観 認証不正で大企業製造業 景況4期ぶり悪化
![日銀短観 認証不正で大企業製造業 景況4期ぶり悪化](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/2024/04/RS20240401G00662010100.jpg?resize=460%2C410&crop_strategy=smart)
この記事を書いた人
琉球新報朝刊
![Avatar photo](https://ryukyushimpo.jp/uploads/2023/09/favicon-21x21.png)