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いすゞ27年に高度自動運転 トラック、路線バス対象


いすゞ27年に高度自動運転 トラック、路線バス対象 中期経営計画を発表するいすゞ自動車の南真介社長=3日午後、横浜市
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 いすゞ自動車は3日発表した中期経営計画で、2027年度からトラックやバスの自動運転事業を始める計画を明らかにした。特定条件下で人が運転に関わらない「レベル4」で実施し、日本や北米から導入したい考えだ。人手不足で物流が滞る「24年問題」への対応が業界では急務となっており、自動運転事業で需要の取り込みを図る。
 今後、新興企業などのパートナーと連携し、高速道路を使うトラック輸送や路線バスを対象に展開する。具体的な事業モデルは今後詰める。南真介社長は横浜市で開いた説明会で「社会課題の解決をリードする新ビジネスを実現する」と述べた。
 中期経営計画の最終年に当たる30年度の売上高目標は6兆円で23年度見通しの3兆4千億円から大幅な拡大を図る。新車販売は23年度と比べ17万台多い85万台、年間生産能力は現在より20万台多い100万台を目指す。30年度までに自動運転など成長分野には1兆円を投じる。エンジントラックなど既存事業向けは1兆6千億円を計画する。
 また26年度までに年功序列型の人事制度を廃止し、職務やスキルに応じて賃金を支払うように改める方針を示した。優秀な人材獲得を狙う。新たな人事制度は24年度から約1500人の管理職に導入する。
 25年度に一般社員らに広げ、26年度からはグループ会社にも適用する。若手でも能力次第で高い報酬を得られるようにする。
中期経営計画を発表するいすゞ自動車の南真介社長=3日午後、横浜市