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沖縄「コストコ」の周辺開発、具体的なプランは? 岩手の会社と県内3社に決定 南城市


沖縄「コストコ」の周辺開発、具体的なプランは? 岩手の会社と県内3社に決定 南城市 2024年8月開業予定のコストコ沖縄南城倉庫店=2024年3月29日、南城市玉城垣花
この記事を書いた人 Avatar photo 普天間 伊織

 南城市玉城垣花に8月に開業する会員制米系大手量販店「コストコ」に隣接する区画で、岩手県のオガール(岡崎正信社長)と県内3社が共同で開発を進めることが16日までに、決まった。

 地元の農畜産物や水産物を使用した加工品の開発、販売や宿泊施設の運営などを通して市の魅力を発信する新たな拠点を作る。


 県内3社は不動産業のとまとハウジング(浦添市)、建設業の米元建設工業(那覇市)、大鏡建設(同)。年内をめどに新たな法人を立ち上げ、25年から本格的に事業を開始する。

市の新たな魅力発信拠点形成に向けて協定を締結した南城市の古謝景春市長(左から5人目)とオガールの岡崎正信社長(同4人目)=16日、南城市役所

 第1期事業として地元の農畜水産物の加工、販売などを手掛ける施設「ファームファクトリーストア」を開発。県内外から人材を招き、コミュニティーを形成する住居施設「ワーカーズハウス」も同時に設置する。起業や就業を支援し、キャリア形成を図る場を提供することで人材育成や定住促進につなげる。

 第2期事業として長期滞在を想定したホテルを開業する。開業時期は未定。宿泊客を対象とした農業インターンシップや文化体験プログラムも実施する計画。各施設の機能を連動させることで、新たな経済拠点の形成を目指す。

 オガールは岩手県紫波町で町が所有する公有地を活用した民間主導の都市開発事業を手掛ける。2012年の事業開始以降11年連続で周辺エリアの地価上昇を実現するなどの成果を残している。

 「農あるくらし」から「ノウルプロジェクト」と銘打ち、第1次産業の振興や観光事業の促進、人材育成推進などを目指す岡崎社長は「南城市の価値を高め、市の発展に貢献したい」と述べた。 

(普天間伊織)