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先端技術の特許非公開 きょうから、軍事転用防ぐ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 政府は、軍事転用可能な先端技術の特許情報を非公開化する新制度の運用を1日から始める。覇権的な動きを強める中国などを念頭に、安全保障を脅かしかねない技術の流出を防ぐ措置で、2022年5月に成立した経済安保推進法の柱の一つ。非公開によって企業に生じた損失を国が補償する仕組みも設けた。
 新制度では、航空機をレーダーで捉えにくくする「ステルス」や、誘導ミサイルに対する防御、使用済み核燃料の再処理に関する技術など計25分野の特許情報を非公開に指定したほか、外国への出願を禁止する。
 1日から提出される特許を対象に、特許庁や内閣府が非公開に指定するかどうか審査する。特許は通常、軍事用技術も含めて出願から1年半後に原則公開される。非公開に指定されたことで、その技術を使った製品の製造や販売を見送らざるを得なくなった場合などの損失は、国が補償する。