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大規模 太陽フレア頻発 衛星やGPS、障害懸念


大規模 太陽フレア頻発 衛星やGPS、障害懸念 Xクラスの強い太陽フレアが発生した太陽。複数の波長で捉えた画像を合成した=米国時間9日(NASA/SDO提供)
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 太陽の表面で起こる爆発現象「太陽フレア」が頻繁に発生している。情報通信研究機構によると、8~10日に最大クラスの太陽フレアを複数回観測。地球の磁気が乱れて人工衛星や衛星利用測位システム(GPS)に障害が起きる可能性があり、同機構の担当者は「今後数日間は警戒が必要だ」と話している。
 太陽フレアは、強い磁場を持つ太陽表面の黒点で起こる。爆発で強力なエックス線や電気を帯びた粒子(プラズマ)が宇宙空間に飛び出す。
 発生するエックス線の強さに応じて5段階に分けられており、1段階上がるごとに規模は10倍になる。
 同機構によると、8~10日に最も上の段階の「Xクラス」が5回以上起きている。
 同機構宇宙環境研究室の津川卓也室長は「今は太陽の活発な領域が地球を向いている。地球から見て裏側に回るまで1週間程度かかるため、その間は警戒する必要がある」と話す。