県中小企業団体中央会が13日発表した4月の県内景況は、前年同月と比べた企業の景況感を示す判断指数(DI)が全業種でマイナス9・1だった。6カ月ぶりのプラスだった3月から13・6ポイント悪化し、再びマイナスに転じた。
人流回復により、売上高増の業種がある一方で、人手不足や資材調達費高騰などのコスト上昇分を価格転嫁できないなど、厳しい見通しを示す業種もあった。
製造業のDI値は前月と同じだった一方、非製造業は25ポイント悪化した。製造業は10業種のうち、横ばいが8、悪化が2だった。めん類製造業からは「人員募集をかけても応募者はほとんどなく、賃金上昇もあり、負担が強く大きく痛手」との声があった。
非製造業は12業種中、好転が2、横ばいが8、悪化が2だった。トラック運送業からは運転手不足の深刻化を懸念する声があり、自動車卸売業からは「円安、新車価格高騰で中古車仕入れ価格が上がり、利益確保が難しい状況」との回答が寄せられた。
中央会の岸本勇会長は「人手不足は全業種の課題。円安で資材調達費が高騰している業種もあり、厳しい状況が続いている」との見方を示した。今回から「豆腐油揚げ業」が調査対象から外れ、新たに「糖類製造業」が対象に入った。
(当間詩朗)