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3メガ銀 純益3兆円 融資・海外事業が好調


3メガ銀 純益3兆円 融資・海外事業が好調 大手銀行5グループの連結純利益
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 三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンク3社が15日、2024年3月期連結決算を発表し、純利益の合計が3兆円を超えた。脱炭素やデジタル分野を中心に企業の資金需要が旺盛で、収益源の融資が堅調だった。外国為替市場の歴史的な円安も、海外事業の収益の押し上げに寄与した。
 三井住友フィナンシャルグループの中島達社長は東京都内で記者会見し「銀行業績にプラスに働くような環境がそろった」と述べた。企業の投資意欲の強さや個人の資産運用に対する関心の高まりといった追い風が続くとみられ、三井住友とみずほフィナンシャルグループは25年3月期の純利益が前期比で10%増えるとの見通しを示した。日銀が追加利上げし金利上昇が本格化すれば、利ざや改善による一段の収益拡大が見込める。
 24年3月期の純利益は、三菱UFJが33・5%増の1兆4907億円。三井住友は19・5%増の9629億円だった。いずれも過去最高を更新した。みずほは22・2%増の6789億円で過去2番目の水準だった。
 三井住友トラスト・ホールディングスは58・5%減の791億円。株価下落に備えて保有している「ベア投信」と呼ばれる金融商品の損失が響いた。