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労金決算、増収減益 24年3月期 貸出金利息増で 沖縄


労金決算、増収減益 24年3月期 貸出金利息増で 沖縄 沖縄県労働金庫(沖縄ろうきん)(資料写真)
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 県労働金庫(東盛政行理事長)が14日発表した2024年3月期決算は売上高に当たる経常収益が前期比5・1%増の49億300万円、経常利益が同5・8%減の9億円で増収減益だった。純利益は繰り延べ税金資産が増加したことで法人税調整を受けたことなどから同20・6%増の8億7600万円となった。純利益ベースで増益は6期連続。

 資金運用収益は前期比6・4%増の39億9500万円。貸出金利回りが同0・02ポイント減少し、1・28%となったが、貸出金平均残高は171億6700万円と大幅に増加したことで、貸出金利息は同5・8%増の31億8800万円となった。

 住宅ローン残高増に伴う団体信用生命保険支払い掛金の増加や職員一律3千円の給与引き上げを実施したことなどが経常費用を押し上げた。米国の金利高止まりを受け、主に投資信託を売却するなど1億9千万円の債権償還損もあった。

 本業のもうけを示すコア業務純益は前期比2・2%減の10億800万円だった。総貸出金(団体貸出含む)と個人貸出金の増加率は5期連続で全国最高だった。

 25年3月期の業績は経常収益48億9700万円、経常利益5億6200万円、純利益4億2200万円を予想。住宅ローン需要の伸びに一服感があり、経費や資金調達費用などの増加で減収減益を見込んでいる。 

(当間詩朗)