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家計の金融資産、2199兆円 過去最大 株高、新NISA影響


家計の金融資産、2199兆円 過去最大 株高、新NISA影響 家計の金融資産残高推移
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 日銀が27日発表した2024年1~3月期の資金循環統計(速報)によると、家計が保有する金融資産の時価ベースの残高は3月末時点で1年前と比べ7・1%増加し、2199兆円と過去最大を更新した。日経平均株価が3月に史上最高値を付けるなど株高が進んだほか、新しい少額投資非課税制度(NISA)の影響で株式と投資信託の残高が押し上げられた。
 金融資産の内訳は、株式が33・7%増の313兆円、投資信託が31・5%増の119兆円と大幅に増えた。現金・預金は1・1%増の1118兆円だった。
 林芳正官房長官は27日の記者会見で、家計の金融資産に関し、成長と分配の好循環の実現に向け「新NISAの普及を進める」などと述べた。
 統計によると、国債(短期を除く)の時価ベースでの発行残高に占める日銀の保有割合は3月末時点で53・25%だった。23年12月末時点の53・78%から低下したが、大規模な金融緩和策で大量の国債を購入してきた影響で、依然として高水準。
 日銀は金融政策の正常化に向け、国債の保有残高を縮小することが課題となっている。7月末の金融政策決定会合で具体的な縮小計画を示す。