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トヨタ週休3日検討 労使 「自律的な働き方推進」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 トヨタ自動車が「週休3日」を選べる制度の導入を検討していることが28日、分かった。オフィスや在宅で働く事務や技術系の社員のうち、最大で3万8千人が対象となる見通しだ。働き方の柔軟性を損ねてきた1日2時間の最低労働時間を年内にも撤廃。「ゼロ時間勤務日」を設けることで休日を多く取得できるようになる。実働時間や給与水準は変わらない。
 検討中の制度では、ゼロ時間勤務日の分の労働時間を他の勤務日に振り向けることを想定している。関係者と事前に調整して業務に支障が出ないようにすることが条件で、7万人のうち、工場勤務などではなく在宅ができる社員が対象となる。
 トヨタ労使は今春闘で「自律的な働き方の推進」で合意し、この一環で制度の見直しに着手していた。トヨタは「10年後の働き方に向け、職場環境を整えていく仕組み作りを議論している。週休3日は目的ではない」とコメントした。
 選択制の週休3日は一般的に採用競争力の確保や働き方改革を狙ったもので、他の企業や官公庁でも採用が進んでいる。
 トヨタは現場の中心となる係長級の「主任職」を対象に、「裁量労働制」の活用も広げる考えだ。