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コンビニ衣料でおしゃれを 「ユニクロ1強」脅かす?


コンビニ衣料でおしゃれを 「ユニクロ1強」脅かす? コンビニ各社の衣料品販売
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 コンビニが日常使いの“おしゃれ”で存在感を増している。ファミリーマートは自社開発の衣料品を、ローソンは幅広い世代に人気の「無印良品」ブランドを取りそろえる。強みは24時間営業の全国販売網。シャツや下着、靴下といった品ぞろえも充実させ、「ユニクロ1強」のアパレル業界を脅かす存在となるかどうか注目が集まっている。
 コンビニでは従来、旅行などの緊急時の衣料品購入が主だったが、日常使いでの需要を捉え、来店の機会拡大にもつなげる相乗効果を狙う。ファミマはプライベートブランド(PB)の「コンビニエンスウェア」を2021年に全国で発売。ズボンやサンダルも販売し「コンビニでトータルコーディネートができる」という。
 繊維産業を祖業とする親会社の伊藤忠商事が製造過程に関わることで、効率的に材料を仕入れ、販売コストを抑えた。
 ファミマの担当者は「緊急時に購入したとしても、品質が良くて長く使ってもらえる。アパレル業界からも意識してもらえる存在になったのではないか」と胸を張る。
 ローソンも23年に「良品計画」が展開する無印良品の衣料品をほぼ全ての店舗で販売。コラボ商品も発売し、24年3~5月の売り上げは前年同期比で3割以上増加した。
 コンビニは新型コロナウイルス禍を契機により身近な存在になり、従来の枠にとらわれない価値を模索している。セブン―イレブンは2社に比べて展開は少ないものの、PBの靴下などを販売している。
 衣料品市場では、ユニクロなどを展開するファーストリテイリングの強さが目立つが、ユニクロの国内店舗数は24年5月時点で約800店。ファミマは同月時点で約1万6千店、ローソンは約1万4千店を超える店舗を有している。