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夢のアリーナ、全国に続々 Bリーグ 臨場感魅力、地域に貢献


夢のアリーナ、全国に続々 Bリーグ 臨場感魅力、地域に貢献 2023~24年シーズンの開幕戦、SAGAアリーナで行われた佐賀―琉球の試合=2023年10月、佐賀市
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 バスケットボールのBリーグが使用する本格的なアリーナが全国で続々と整備されている。リーグの島田慎二チェアマンによると、完成済みや計画未公表、既存施設の改修も含めれば、2028年までに「20~25」の「夢のアリーナ」が誕生する見通し。旧来型の「体育館」とは一線を画し、臨場感やおもてなしにこだわった施設は、バスケ観戦の魅力を高め、地域振興にも寄与しそうだ。
 5月29日、千葉県船橋市の臨海部に完成した「ららアリーナ東京ベイ」のお披露目イベントが行われた。24~25年シーズンから1部(B1)千葉Jがホームとする約1万1千人収容の施設は、観客席がすり鉢状に配置され、最上階の4階からもコートを近くに感じられる。VIPルームも充実し、エースの富樫勇樹は「どこから見ても見やすい」と太鼓判を押す。
 6月16日には、名古屋市中心部に25年夏に開業する「IGアリーナ」の内部が初公開となった。B1名古屋Dの新たな本拠地で、バスケットボールでは約1万5千人が観戦可能。Bリーグのホームアリーナでは最大規模となる。天井高は30メートル以上あり、最先端の情報通信技術(ICT)も活用。名古屋Dの中東泰斗は「NBAのアリーナのような雰囲気がある」と胸を高鳴らせた。
 Bリーグは26年に新トップカテゴリー「Bリーグ・プレミア」をスタートする予定で、各クラブに参入要件の一つとして5千人以上収容でVIP席などを備えたアリーナの確保を求めた。この改革が空前の「建設ラッシュ」の呼び水となった。
 民間主導では今年10月に長崎市でB1長崎の「ハピネスアリーナ」がオープンし、来年4月には神戸市に2部(B2)神戸が使用する「ジーライオンアリーナ神戸」が開業する。
 昨年5月、佐賀市に開業した「SAGAアリーナ」も最先端の設備を誇り、B1佐賀がホームとして23~24年シーズンから本格的に使用。観客動員はB2だった22~23年は1試合平均1339人だったが、23~24年はB1で5位の5061人と急増した。
 整備した県によると、昨年5月以降の来場者はコンサートなども含め約50万人。担当者は、イベントに合わせて日曜日に営業する店舗が増え、飲食店ににぎわいが生まれるなど「非常に大きな効果があった」と地域経済への好影響を指摘する。