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技能者に最大年48万円 大和ハウス 人手不足に対応


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 大和ハウス工業が、大工の能力や経験に応じて最大年48万円を支給する「技能者キャリアアップ制度」を2025年4月から導入することが4日、分かった。建設業界で深刻な人手不足や作業員の高齢化に処遇改善で対応を図る。国土交通省が運用する就業履歴などの記録制度を活用する。国内住宅メーカーでこうした制度を導入するのは初めてという。
 手当は、作業員の資格や就業履歴を記録する国交省の「建設キャリアアップシステム(CCUS)」が定めるレベルに準拠して日額50~200円を支給。大和ハウスが優秀と認定した技能者には450~1800円を上乗せする。年間支給額は最大48万円となる。
 対象は大和ハウスの協力会社や個人事業主など約13万3千人。CCUSに登録し、レベル認定を受ける必要がある。
 制度にはCCUSへの登録を促す狙いもある。経験や技能を可視化し適切な処遇につなげるシステムだが、対象者のうち登録済みは推定1割弱。大和ハウスの試算では、全員がCCUSに登録した場合、7割が手当支給の対象になるという。