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平均株価、史上最高値 終値4万913円、東証も


平均株価、史上最高値 終値4万913円、東証も 日経平均株価の推移と東証株価指数(TOPIX)の推移
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 4日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は前日比332円89銭高の4万0913円65銭で取引を終え、終値としての史上最高値を約3カ月ぶりに更新した。もう一つの代表的な株価指数の東証株価指数(TOPIX)はバブル経済期以来、約34年半ぶりに史上最高値を付けた。物価高への懸念は強いものの、円安効果で企業業績が拡大するとの期待が高まり、買い注文が膨らんだ。
 TOPIXは一時2900・91まで上昇し、1989年12月18日の取引時間中に付けた2886・50を上回った。26・29ポイント高の2898・47で引け、終値としても最高値だった。出来高概算は約16億3500万株。
 外国為替市場の円相場は1ドル=161円台と歴史的な円安水準で取引され、自動車や機械など輸出関連株の追い風となっている。新たな少額投資非課税制度(NISA)の開始で資産形成に興味を持つ人が増え、大量の資金が流れ込んだのも相場を押し上げた。
 相場の先行きを巡り株式市場では、7月下旬以降に本格化する企業決算への注目度が高まっている。大和証券の藤岡智男専務は記者団に「米大統領選挙前後は変動が激しくなりそうだが、決着すれば結果によらず、落ち着きを取り戻すだろう」との見方を示した。
 最高値は平均株価が先行して更新。米国株式市場で米半導体大手エヌビディアを筆頭にハイテク株が高騰し、この流れを東京市場が引き継いで半導体関連の大型株を中心に値上がりしていた。日銀の金融政策の正常化を手がかりに銀行、保険株が買われるなど、内需株を含む幅広い銘柄で構成するTOPIXにも遅れて波及した。
 平均株価とTOPIXはバブル崩壊で急落し、東日本大震災後の2012年ごろまで長期低迷した。その後、日銀の大規模な金融緩和策を柱とするアベノミクスにより上昇基調をたどった。