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「ジャングリア」送迎も 沖縄で事業拡大へ カトープレジャーグループ社長・加藤宏明氏<焦点インタビュー>


「ジャングリア」送迎も 沖縄で事業拡大へ カトープレジャーグループ社長・加藤宏明氏<焦点インタビュー>  加藤 宏明氏
この記事を書いた人 Avatar photo 與那覇 智早

 県内外で観光業を展開するカトープレジャーグループ(KPG、東京)が、名護市幸喜にホテル「トゥインラインホテル ヤンバル オキナワ ジャパン」をグランドオープンした。同ホテルは昨年の1棟目に加え、今回新たな棟を開業した。県内6施設目のホテルが本格稼働。今後も新たな施設を計画するなど沖縄での事業に力を入れる。加藤宏明社長(34)に、沖縄観光の展望などを聞いた。

 ―グランドオープンした「トゥインラインホテル」への期待は。

 「沖縄サンコーストホテルとして30年ほど運営していたホテルを2019年に引き取り、昨年8月にオープンにつなげた。今回は新棟を開業することで、グランドオープンとなった。既に予約率も高く、夏の繁忙期は100%に近い稼働が見込まれる。トゥインラインホテルブランドは今後10~20施設ほどに拡大したいと考えている」

 ―北部に来年夏、テーマパーク「ジャングリア」の開業が決まった。

 「ホテル計画はコロナ以前からあった。ジャングリアに合わせたわけではなかったが、ジャングリアからホテルまでの送迎を手配するなど、インフラ的な連動ができるよう、調整を進めている」

 ―県内での新たなホテル計画は。

 「石垣島でプロジェクトを進めており、2年後の開業を目指している。沖縄は国内でも特別な観光立県で、コロナ後のポテンシャルも高い。現在はグループで県内に900室あるが、今後は1500室を目指し、マーケットを拡大する予定だ。レストランも運営しているので、ホテル以外にも滞在中の魅力を開発するバーや絶景が見られるカフェなども検討したい」

 ―沖縄観光の課題は。

 「ナイトライフを楽しめる新たなコンテンツがほしい。特に北部に、バーや商業施設、ショッピングモール、大型のプールがあれば良い」

 ―富裕層やインバウンド(訪日客)の集客に向けて取り組んでいることは。

 「富裕層が最も重視するのはプライバシーへの配慮だ。食事会場での速やかな案内や、個室空間の提供など、ホスピタリティも重要だ。インバウンドには言語面での課題があるが、社員の外国語の強化を図っているほか、外国人採用も積極的に行っている。国内での社員5千人中、700人が外国人だ。受け皿を広げるため、人材確保も強化している。今年は新卒を130人採用しており、来年は200人を目指す」

 (聞き手・與那覇智早)