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北陸新幹線延伸 費用倍増4兆円 資材費高騰など影響


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 北陸新幹線の延伸区間、敦賀(福井県)―新大阪の建設費を国土交通省が改めて試算した結果、約4兆円と8年前の約2倍になったことが18日、分かった。資材費高騰や建設業の人手不足などが影響した。同区間は「小浜ルート」と呼ばれ、与党は来年度中の着工を目指し、年内に詳細ルートを決める方針。建設費が膨らむと沿線自治体の財政負担も増すため、支援策などが焦点となる。
 延伸区間は2016年度、敦賀から福井県小浜市、京都市を経由して新大阪に至る大まかなルートが決まった。詳細ルートは国交省が検討しており、3案に絞り込んだ。併せて建設費を試算し、1案は約3兆9千億円、残る2案も4兆円程度になった。近く与党に報告する。
 政府、与党は整備新幹線の着工に当たり、費用対効果と呼ばれる数値を考慮してきた。1以上であれば、投資に見合う開業効果が得られることを意味する。16年当時の試算では、建設費が約2兆1千億円、費用対効果は1・1。建設費が約4兆円になると1を下回る可能性がある。