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株価急落1285円安 東証円相場一時1ドル151円


株価急落1285円安 東証円相場一時1ドル151円 日経平均株価の推移(25日終値)
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 25日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は急落した。前日比1285円34銭安の3万7869円51銭で取引を終えた。東京外国為替市場で円相場が急伸したのを受け、輸出関連を中心に幅広い銘柄に売り注文が出た。下げ幅は2016年6月24日以来約8年1カ月ぶりの大きさ。今年4月下旬以来約3カ月ぶりに節目の3万8000円を割り込んだ。
 円高ドル安はその後の外国為替市場でも進み、一時1ドル=151円台をつけた。5月上旬以来、2カ月半ぶりの水準。
 日経平均株価の下落は7営業日連続で、21年9~10月にあった8日続落以来の長さとなった。史上最高値の4万2200円台を付けた今月11日以降、下げ幅は計4300円を超え、投資家心理の悪化が止まらない。
 急落のきっかけは24日の米国株の大幅安だった。自動車大手テスラなどハイテク企業の業績の先行きに懸念が生じ、主要な株価指数がそろって下げた。東京市場の半導体関連株にも米国株の下落が波及し、東京エレクトロンなどの主力銘柄が軒並み下げた。
 もう一つのマイナス材料は外為相場の円高進行だ。日銀が30、31日に開く金融政策決定会合で追加の利上げに踏み切るとの観測が浮上。円買いドル売りが優勢となり、円相場が急上昇した。株式市場では、輸出企業の業績を下押しするとの見方から自動車や機械を中心に売りが広がった。下げ幅は一時1300円を超えた。
 市場では6月下旬以降急ピッチに上げた反動との見方が多いが、円相場の動向や米国政治の混乱から「株価の先行きに不透明感が増している」(大手証券)との声もある。