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農業バイト アプリで増 農林中金、人手不足に対応


農業バイト アプリで増 農林中金、人手不足に対応 アプリによる農業アルバイト募集のイメージ
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 人手不足に悩む農業の現場で、スマートフォンなどのアプリによる短期のアルバイト採用が広がっている。農林中央金庫(農林中金)は、提携する農業向け人材サービス企業を通じた日単位の採用の延べ人数が、取り組みを始めた2022年6月から24年3月末までに1万人を超えたと発表した。
 農林中金は、JAや信用農業協同組合連合会(信連)などの紹介を受けた生産者が、短期労働者の募集や求人サービスを割安や無料で使える仕組みを設けている。1日からの短期アルバイト募集の利用が伸びており、同じ人が継続して同じ農場の仕事に応募するなど農業のスキルを身に付けた新たな人材の確保につながると期待されている。
 アプリは農業向けに特化した「デイワーク」や「農How」で収穫や草刈りなどの作業のアルバイトを募集できる。応募者はアプリから希望する地域や作業内容を探せる。
 農林中金関係以外も含めたデイワークの農業関連アルバイトの採用内訳は、約3割が会社員で約2割が主婦・パート、次いで学生が多い。応募する年代は20~40代が75%を超えるという。
 これまで農業現場では地域のつながりや口コミで労働者を確保してきたが、アプリ経由では副業などの幅広い人材を集められるのが利点だ。農林中金の担当者は「アルバイトの需要は強く、短期労働力確保の一番のツールになる可能性がある」と話している。