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世界株安、米景気に懸念 NY株610ドル安、円高一時146円


世界株安、米景気に懸念 NY株610ドル安、円高一時146円 2日の株価の動き
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 【ニューヨーク共同=柿元孟】世界の市場で株安が連鎖した。2日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は続落し、前日比610・71ドル(1・5%)安の3万9737・26ドルで取引を終えた。下げ幅は900ドルを超える場面もあった。米景気減速への懸念から、前日に500ドル近く下落しており、2日間で1100ドル余りの大幅安となった。
 2日のニューヨーク外国為替市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利下げ期待を背景に一時1ドル=146円台前半と約半年ぶりの円高ドル安水準を付けた。
 米景気悪化が世界経済の足を引っ張ることへの懸念が強まっており、欧州やアジア市場でも株は売り込まれた。2日の東京株式市場の日経平均株価(225種)が前日から5・8%の大幅安となり、台湾の加権指数は4・4%下がった。英国のFT100種株価指数は1・3%、ドイツのDAX指数も2・3%下落した。
 5日の東京市場でも動揺が続く恐れがある。
 米国で2日発表された7月の雇用統計は、景気動向を敏感に示す非農業部門の就業者数の伸びが予想を大きく下回った。米経済の先行きへの懸念から投資家がリスク回避姿勢を強め、売り注文が膨らんだ。
 決算が低調だった半導体やIT関連銘柄の下落も目立った。
 ハイテク株主体のナスダック総合指数は417・99ポイント(2・4%)安の1万6776・16だった。 個別銘柄では、半導体のインテルとITのアマゾン・コムが下落した一方、ファストフードのマクドナルドは上昇した。