有料

万博期間のIR建設中断を 協会会長、大阪府と市に


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 2025年大阪・関西万博会場の隣で整備が進むカジノを含む統合型リゾート施設(IR)について、日本国際博覧会協会(万博協会)の十倉雅和会長(経団連会長)が大阪府と大阪市に、万博期間中の工事中断を要請したことが3日、分かった。騒音対策が理由という。
 関係者によると、7月25日に東京都内で十倉氏が大阪府の吉村洋文知事に伝えた。25年春以降を見込むIR建設工事の本格化に伴い、林立するクレーンが景観を損ねる懸念から、博覧会国際事務局(BIE)側も同様の申し入れをした。
 万博は25年4~10月に大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)で開催する。会場の北側では、30年秋ごろのIR開業に向けた液状化対策工事が始まっており、大阪市は工費255億円を負担する。
 万博施設と並行して建設が進むIRを巡っては、夢洲への経路が限られる中で工事車両の渋滞が心配されていた。
 工事中断要請について、市関係者は「なぜこのタイミングなのか分からない」と話している。