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認証業務 10%増員 トヨタ、不正巡り再発防止策


認証業務 10%増員 トヨタ、不正巡り再発防止策 認証不正問題で再発防止策を提出し、取材に応じる佐藤社長=9日、東京都内
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 トヨタ自動車は9日、自動車の大量生産に必要な「型式指定」の認証不正で国土交通省から是正命令を受けたことを踏まえ、再発防止策を国交省に提出したと発表した。認証業務の人員を現在の約400人から約10%増やすほか、経営層による開発・認証業務の理解促進や統治体制の強化などを盛り込んだ。一連の不正を巡る責任は、2024年度の執行役員以上の報酬に反映させる。
 佐藤恒治社長は9日、東京都内で記者団の取材に応じ、経営責任について「先頭に立ち改善していくことで責任を果たす」と強調。経営トップを長年務める豊田章男会長の責任について問われると「海外の投資家を含め取締役の信任が低下していることはトヨタにとって大きな課題だ。経営の実態が理解いただけていない」と述べた。
 再発防止策では経営層に対し、認証業務のプロセスや規定の概要に関する教育を実施するほか、経営層による定期的な認証現場巡視を行い、現場と本音の対話を行う場を設定すると明記した。
 また中嶋裕樹副社長兼最高技術責任者(CTO)を開発の総合判断責任者、宮本真志グローバル最高品質責任者(G―CQO)を認証の総合判断責任者に置く。