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電機大手5社増収 ソニー、三菱電 過去最高


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 電機大手8社の2024年4~6月期連結決算が9日出そろい、円安を追い風に海外事業が伸びるなどした5社が増収だった。ソニーグループと三菱電機の売上高は4~6月期として過去最高を更新した。一方、純損益はパナソニックホールディングスが大幅減益。シャープは液晶パネル事業の不振で赤字に転落するなど明暗が分かれた。
 ソニーは売上高が前年同期比1・6%増の3兆116億円、純利益が6・5%増の2316億円で増収増益。ゲームや音楽事業が好調で、スマートフォン向けのイメージセンサーも伸びた。業績に占める娯楽分野の比重は拡大傾向で、十時裕樹社長は「マクロ経済の影響を受けにくい」と語った。三菱電は電力や防衛などインフラ事業が堅調だった。
 日立製作所は事業再編の影響で減収だったが、ITやエネルギー事業が好調。円安も後押しし、純利益は約2・5倍の1753億円だった。
 富士通は国内のIT事業が好調で増収増益を確保。東芝は持ち分法適用会社でメモリー半導体を手がけるキオクシアホールディングスの業績回復で黒字転換した。
 パナソニックは前年同期に計上した一過性の利益の反動があった。シャープは海外生産の家電を国内で販売する際の利益が円安で減少し、純損益は12億円の赤字だった。
 NECは官公庁向けなどのIT事業が伸びたが、関連会社株式の一部売却に伴う減損損失で赤字だった。